テキストサイズ

海蛍

第7章 雨 時々 心嵐注意報

“遥人君”と呼ぶ私に
“あんた”と返すハル。


あんた・・か。


朝一発目から何だか心が痛い。




「ご飯準備出来た?」

トイレから無駄に上機嫌で戻って来た雅人に何となくイラつく。

くそっ。
あのタイミングで行くなっつの!!


『出来てるしっ!』

不機嫌丸出しで答える私。

「え?あれ?何か機嫌悪い??」

と私の顔色伺う雅人。

そんな雅人を無視してさっさと座りパンを口に頬張る。

完全雅人に八つ当たり。

相談なく勝手に泊める事にした事にさえ腹が立ってくる。

でも、じゃぁ相談されてたら・・?

間違いなく快諾してたハズ。
だって

義弟がハルなんて知らないんだから。


結局、結果は一緒だったのか・・。


そう考えると溜息しか出て来ない。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ