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恋の居場所

第27章 届ける思い


「私も人と約束してるんだけどね」




ニコッと笑顔を見せたお姉さん

やっぱり綺麗すぎて何もいえない







「すいません何か..道まで教えてくださったのに..」






「いいのよいいのよ」







花をお墓に御供えして手を合わせお参りしている





あたしもお参りだけでもしておこうかな








『おーい、みゆき』





「あ、やっと来た遅いってば」







約束してる人って彼氏だったんだ

まぁ綺麗だし美人だもんね





バッと走って男の人の元へ行っちゃった









「では、あたしはお邪魔しますね..」






「神田 妃巳架?」







男の人があたしの名前を口に出した



なんで名前知って......




会えた









「...おっさん..」







みゆきさんが約束していた人って"神沢 王史"だったんだ







「もしかして知り合い!?」






だってあたしが探しに来たのはこの人なんだもん..







「つか、何であんたいんの?」







やばい口が開けない

なんて言えばいいんだろう






「この子、人探しに来たんだって」







「ふーん..じゃあな」







みゆきさんがおっさんの腕に腕を絡ませて通り過ぎていった




おっさんの匂いがフワッと鼻に入ってきた









てか、あの2人は付き合っているの..?






どうしよう何か言わなきゃ








「ま..まって!!...おっさん話がある」







「なに?」









みゆきさんに向ける目とあたしに向ける目が全然違うよ..




辛くなってくるけど話さなきゃいけない







「私お墓綺麗にしておくから2人で話してきていいよ」




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