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それでも、私は生きてきた

第25章 風俗の世界へ

食べ物を探して歩き回っていた時、
10円玉を拾った。
ポケットの僅かな小銭が空っぽになるのが怖かった。
拾った10円玉で…
どこに電話をするべきか…
長い時間考えた。


入院中に知り合い、
仲良くなり
退院後も泊りに行ったり遊んだりしていた
年上の友人を思い出す。

携帯電話を鳴らした。

何度かけても出ない…

日が暮れてからかけ直そう…。

空の色が暗くなった頃、
友人の電話が繋がった。

どこにいるの?!
うちにきなよ!!
タクシー代は出してあげるから
乗ってきて!


神様のように思えた。
彼女は神だ。と。

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