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それでも、私は生きてきた

第28章 戻りなさい。

唖然とする私に、里美さんが言う。

おかえり。ちょっと座りな。話があるから。

…はい。とりあえず…コレ、お土産…。


と、言ってコンビニ袋に入ったまま里美さんに渡した。内心、出ていかなければならない。ということには気付いていた。
わかっていながらも、怖くて不安だった。

またホームレスの生活を味わうのも嫌。
施設に戻るのも、またプライドが捨てられなかった。
話をされる前から、私の頭の中はグルグルになっていた。

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