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それでも、私は生きてきた

第44章 釈放と再会の刻

釈放準備が始まる。

留置所で保管していた荷物を一式、
確認と共に手渡されていく。



その当時、身元引受人としてサインをしてくれていたのは
小田さんだった。



現金、携帯、印鑑や通帳など。

貴重品は、宅下げをしておくように。
と、指導もあり、
拘置所移動の際に

小田さん宛に、
預かりを頼んでいた。


自身で持ち帰るのは、
逮捕時に身につけていた衣類、靴。

拘留中に、
小田さんご家族が差し入れしてくれた冬物の衣類。


釈放時は、
既に真冬だった。


逮捕時は、9月のまだ暑さが残る頃。


冬物のジャージに夏物のサンダルを
身につけて
母を待つこととなった。

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