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それでも、私は生きてきた

第75章 覚悟

彼は、
日に日に帰宅をしなくなっていた。

寝る時間が足らず、運転も危ないから。

そのまま店の中で眠り、
そのまま仕事を始める。


だんだんと、
連絡も来なくなり、


彼との心の距離も出来ていった。


帰って来たと安堵するのもひと時。

1万だけ貰ってもいいかな…。と、
申し訳なさそうに言う。


どんどん彼への不信感を持ち始めてしまっていた。


手術費は借りたから、返すお金を稼がなきゃいけない。
店の状況で辞めれない。

思わず、黙っていられずに
タイミングを見計らっては、彼に状況を聞くものの

手術費の事や、仕事の中身に口出しを出来る事ではなく、
自分の中でのモヤモヤを溜め込むようになっていた。


私の状態は、
精神不安定とも言えた。

彼へ不信を持つのは私の間違いだ。
彼に負担をかけたのは私の責任だ。


自責の念に駆られる事もありながら、

自分自身の強さだけは増していた。





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