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それでも、私は生きてきた

第75章 覚悟

珍しく朝に帰宅をし、
自宅で眠っていた彼を起こしたとき。


寝ぼけていた彼が、

女性の名前を口にした。

私は、無心だった。

発した言葉を掻き消すように、
ハッとした表情で

いま何時?!

と、催促する彼に

何も問い詰めなかった。


彼が出勤に向かった直後。


○○○って言ってたw
心は帰って来てね!


と、
明るい感じにメールを送ったが返信はなかった。


手術をしてからは、
彼と私は
体の関係はなかった。

避妊具を求め始めてから、
だんだんと男女としての関係は消えていった。


私が寝てる間に、
スマホでエロ動画を流しながら
自慰する彼を目撃した事もある。


それで良いと思っていた。

彼の快楽の矛先を奪う権利は私には、ない。

避妊具を拒む思いも理解できる。

でも、
避妊無しには私は受け入れる勇気はない。


自由になってもらえたら、
それでいいんだ。と。








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