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遠い幼なじみ

第5章 知ってしまった真実

暫く沈黙が続く。









はぁ…、ずっとこの調子で歩くのかぁ…。





早く家に帰りたいなー…










地面に目を落とすふりをして、チラッと横目で圭ちゃんを見た。






圭ちゃんは終始無表情で、遠くの方を見つめていた。













……それにしても、本当にかっこよくなったな…







まだ高校入ったばかりだっていうのに、周りとは違う大人びた雰囲気がある。







何処かの芸能事務所にいてもおかしくないと思う。
















「あ、おい…」







ドキッ










圭ちゃんがこっちを向いた。







目が合った瞬間、心臓が飛び出しそうになった。









もしかして見つめてたのバレた!?










咄嗟に顔を下に背けようとしたその時.....












ゴッ



「ぶへっ」







電柱にぶつかってしまった。




顔全体に鈍い痛みが走る。







痛みより、圭ちゃんに見られた羞恥で頭がいっぱいになった。

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