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遠い幼なじみ

第8章 適わぬ人

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私は簡潔に今までの事を打ち明けた。


京ちゃんは「うんうん」と頷きながら聞いてくれる。











京「まああのカップル有名だもんなー。超仲良いし。」















「……うん。見てれば分かる」











―――あの時、静流先輩は私を見て、彼女と疑いもしなかった。






それは、それ程お互いを信じ合ってると言ってるような事。














……静流先輩とは、廊下で何回かすれ違った事がある。










いつも周りには沢山の友達がいて……、






背が高くて綺麗で背筋もピシッとしてて。














その静流先輩と向き合って、今日確かに思った。



ううん、今日だけじゃない。

もしかしたらいつも思っていたのかもしれない。
















この人は、適わない人だと。










私には、この人の様にはなれない。



浩先輩だって、この人がいる限り私には振り向いてくれない。





もしくは、いなかったとしても私と先輩は釣り合わないんじゃない?













やっぱり私は、先輩の“ファン”でしかない事を、心に深く感じた。

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