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遠い幼なじみ

第8章 適わぬ人

一通り話し終えると、京ちゃんが弾みをつけて私を持ち上げ直した。













そのまま、しばらく沈黙が続く。





ま、まさか、あまりにもネガ過ぎて引いた…!?












曲がり角を曲がると、洋風の家が二軒見えた。


ここが、私達の住む青島家と、高梨家。












「京ちゃん………ここでいいよ。」







完全に拒絶された。


落ち込み気味に京ちゃんの肩をポンポンすると、ゆっくり下ろされる。










「んじゃぁ、おやすみぃ~……」




力なく京ちゃんに手を振り、前を見る。

……意外に距離あったし。







塀伝にチョコチョコお婆さんみたいに歩く。










「京ちゃん、もう帰っていいよ」






未だに私のペースに合わせて歩いてくれてる京ちゃんに目を向ける。








京ちゃんはうん、と小さく返事して、普通に家へと歩き出した。












京「ねえみっちゃん」




「んー?」






ヨイショヨイショと必死で歩くと、再び京ちゃんが向き直った。









京「その浩先輩とやらは喜多川選んだみたいだけど………、




俺にはいつも一生懸命で、無駄にキャラ被らないみっちゃんの方がずっと可愛いと思うよ。」




「え………」




京「だから、誰かに適う適わないじゃなくて、みっちゃんはみっちゃんの良い所を生かせよ?」







………京ちゃん…………













京「…………て俺、今超かっこよくね?メモメモ」



「おー、それがなかったら最高だったな」

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