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遠い幼なじみ

第9章 初・部活

ドンッ






「ひゃっ!」





ものすごいスピードで走ってきたものと正面衝突。



私は一応踏ん張ったけど、耐えきれずすっころんでしまった。







「あったたたた……」




し、尻打った……




ちょっとこれはイケメンとの憧れ衝突シーン?


いくらイケメンでも慰謝料払って貰うぜ?





どうやって訴えようか……まで考え始めた頃、頭上から声がかった。




でも……











??「ごめんねっ!大丈夫!!?」








それは低い男の声じゃなくて、可愛らしい女の子の声。




おいおい、女子なら尚更許し難いぞ?



キッと目を鋭くさせ、顔を上げた瞬間………









??「あ、あの……ごめんね??」




「え………あ…………」




私の目に映ったのは、沙希にも、静流先輩にも負けないような美少女。



肌は程よく焼け、目はアーモンドみたいな形でくりんっとして……


口は茱萸(ぐみ)の実みたいに赤く染まっている。


少しそばかすがあるみたいで、ポニーテールがよく似合う女の人。

体もかなり発達しているようで女性の魅力が醸しでている







シャツのアイロンマーク赤いし、3年かな?(因みに一年は緑、二年は青)







その人が私に手を差し伸べる。




「あ、すみません……」




柔らかな手を握り、私は立ち上がる。






??「ほんとごめんね!大丈夫?」


「あ…はい。ありがとうございます……」






本当は文句いいつけたいところだけど、その人に圧倒されてそれどころじゃない。



先輩はもう一度謝ってから、別の方向へ去っていった。





「きれーな人だね…」



沙「ねー」













……あれ?そういえばあの人、私と当たったのにビクともしなかった…




まあ、あっちが当たってきたんだから当たり前か。

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