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妹えっち!

第12章 翳り







 やっぱり考えすぎだった

 なんで嘘ついたかはわからないままだったが、さっきのだって遠目に一人に見えただけで家族や友達と一緒だったかもしれないし、参考書を買いにきてただけかもしれない



「お兄ちゃんもありがと」
「どういたしまして」



 あれ?

 対面に座っていたお兄ちゃんがわざわざ私の隣に移動していた

 笑顔なんだけどどことなく怖い



「よかったね」
「う、うん…お兄ちゃんのおかげ」
「ラブラブそうじゃん」



 お兄ちゃんの視線が絡まる
 居心地が悪くて私は話題を変える



「…お兄ちゃんは?」
「俺?彼女いないよ」
「え、どうして?
お兄ちゃん前は別れてもすぐ
新しいコと付き合ってたのに…」
「もうその必要がなくなったから
今は誰とも付き合う気はねぇよ」



 どういう意味だろ

 そうこうしてるうちにお兄ちゃんはさらに近くなっていた

 肩や腕が触れるくらい近い
 肌が当たって意識してしまう
 こないだの恥ずかしい事を思い出して私の顔は赤らんだ

 離れてほしい…



「助言参考になった?」
「へ?…うん」
「じゃあお礼くれ」
「お礼?」
「お前からキスしろよ」
「もう冗談はやめてったら…」
「なに意識してんの?
キスくらいいいだろ別に
なに重くとらえてんだよ」



 そう言われては引っ込みがつかない

 私はお兄ちゃんの頬に
 ちゅっと口づけした

 それだけでもこっぱずかしい…



「は?」
「なんか文句ある?」
「口にしろよ」
「なっ…!?///」
「運んでやって
相談に乗ってやって
ギブアンドテイクだろ?
サービスしろよ」
「っ…わかったわよ!」



 ヤケだった
 私は人目を気にした

 客はまばら、誰も見てない



 私は目を閉じて
 お兄ちゃんの口にキスした



「んっ………んっ、んんっ!?」



 お兄ちゃんが舌を入れてきた



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