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妹えっち!

第16章 バレたらおしまいなのに…







 ―…トントントントン





 階段を上がる音がする

 璃乃は哲平から離れ
 身なりを整えた



 ―…コンコン



「璃乃、いるのか?」
「…いるけど、なに?」
「開けるぞ」



 ガチャ



「おかえり、お兄ちゃん
彼氏といるんだから
邪魔しないでよね」



 言いながらドキドキしていた
 今まさにエッチしようとしていた事が気まずくて後ろめたくて、怯えるように心臓を鳴らしていた



 バレたくない
 でも…

 あの綺麗な目に見られたら
 なんでも見透かされそう―…



 峰斗は視線を璃乃から哲平に移す



「あ、お邪魔してます」
「前に一度会った事があるよね
うちの妹と仲良くしてる?」
「もちろんです!」
「そう」



 お兄ちゃんは笑っていた
 それが逆に不気味だった

 彼氏から人を寝取ろうと言う人がにこやかにしてるなんて、ましてや部屋に彼氏連れ込んでる私を目撃して心中穏やかじゃないはずなのに、何か企んでる危険信号以外何物でもなかった



「璃乃、ちょっといいか?」
「なによ」
「母さんから連絡あって」
「えっ、ママから?」
「帰ってくるんだって」
「ホント!?」
「あと、電話ほしいって
お前の声が聞きたいんだとさ」



 久々に両親に会える
 月に数えるほどしかいない両親が帰ってきて家族が揃う



「哲平、ごめんね
ちょっと待っててくれる?」
「ん、わかった」



 私は部屋から出てドアを閉めた



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