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妹えっち!

第3章 妹の淡い夢







 胸がズキッと痛んだ



 なんで気づかなかったんだろう

 お兄ちゃんみたいなカッコよくて女の子に優しくできる人が

 モテないはずないのだ



 璃乃は勝手に思い込んでいた
 お兄ちゃんは自分だけのものだって

 一生、璃乃のものだって
 ずっとそばにいてくれるって



 そんな保証どこにもない
 ライバルはたくさんいる



(私は…ただの、妹だ…)



 兄に女の影を見て
 初めて現実に戻された

 自分以外にも
 峰斗を好きな人間がいる

 そして自分の立場というものを嫌と言うほど理解した










 雪の降るバレンタイン
 璃乃の夢は終わりを告げた










 璃乃の手から
 渡そうと思っていたチョコが
 音もなく落ちた



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