妹えっち!
第4章 えっちな…
璃乃はもくもくと食べる
安心したらお腹が空いたのだ
と、視線を感じた
「………」
「な、なにお兄ちゃん?
なんでじろじろ見てるの?」
「いや…
璃乃ももう子供じゃない
一人前なんだなって思ってさ
昨日璃乃に言われて
俺初めて気がついたよ」
「なにそれ
いつまでもお兄ちゃんに頼ってばっかじゃいられないよ」
なんとなく照れくさくて
お兄ちゃんから目を逸らす
きっとお兄ちゃんは
どうして私が早く大人になりたかったかなんて知らない
「なんだろーな
ずっと子供だと思っててさ
ずっと守ってやんなきゃって
そんな風に思ってた
でも違ったんだな」
「お兄ちゃん?」
違和感があった
なぜだか急に怖くなった
「夜寂しくって
ひとりで眠れなかった璃乃は
もういないし
風呂だってひとりで入れるし
飯だって自分で作れる」
「お兄ちゃん、待って、違う」
嫌な予感がした璃乃は割り込む
感じた違和感は
お兄ちゃんとの距離だった
でも今頃悔いても遅い
「俺の勝手な妄想だよな
すっげー過保護だったよな
ごめんな、璃乃
俺、気づかなくってさ
璃乃だって成長してるのにな
弱かった璃乃はもういないんだよな」
大人になりたかった璃乃
子供でいてほしかった峰斗
ふたりを繋げていた糸
璃乃は立ち上がる
誤解をとこうと思った
顔を伏せて
ははっ、と峰斗は笑う