妹えっち!
第6章 お兄ちゃんの性事情
にやりと笑う
今度はエリがカッとなる番だった
「ははっ、我慢してる
そこはひっぱたく所だろ」
危ないから千絵を離す
「待ってて」
「…うん///」
エリの目つきが一段と怖い
「憎らしいわ…」
「嫌いになった?」
「………」
「なんで俺なの?」
「………」
「じゃあなんで浮気したの?」
エリは答えなかった
「蔑ろにされたら
誰だって嫌気が差すでしょ」
「本当の理由を言って」
エリはまっすぐ見て挑んでくる
嘘をつくのはフェアじゃなかった
千絵は知っている
相談されて知っている
彼女は峰斗がどれだけ無意味で
報われない悲痛な想いを
胸に秘めているかを知っている
「告白しといてなんだけどごめん
最初から好きじゃなかったよ」
エリのプライドは
深く抉られて涙が出た
「~~~最っ低!!
あんたなんか大嫌いよ!
言いふらしてやる!
ヤリチンだって
私のカラダを弄んだって
学校中に言いふらしてやる!」
「別に構わねぇよ」
最低、最低、最低
それはそうだ
お似合いな言葉だ
自覚はある
学校中から悪者にされても
妹を好きという罪には届かない
「学校で孤立…ねぇ
俺は俺を愛してくれる味方がいるから全然弱いよ」
「あ、あたし!
峰ちゃんあたしいるし!
と、友達だし…!」
「な?こうして
味方がいりゃ怖くない
お前の思うようにはならないよ」
エリはぷるぷると震えていた
敗北感が悔しいのか
それとも
プライドの高い女の屈辱
エリの目がこのままでは済まさないと言っていた
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