抱かれる日々
第10章 奇矯
「優美さんおかえりなさい
旦那様がお呼びでございます」
沢田さんが慌しく言った
「分かりました」
何かあたしはしたのだろうか
このような報告は心臓に悪い
ーコンコンー
「入りなさい」
「どうなさいましたか旦那様」
緊張感を漂させるほどの汗をかいている
「しばしの間この屋敷から出ないでほしい」
この人はあたしに死ねと言っているのだろうか
今なお納入が足りないのだから
「何故ですか」
「妻に少々感づかれているようでね
この正大なる西条家のメイドである君が売春しているのではないかと」
その正大なる西条家の大黒柱は淫らな行為をしている
月100万であのサラ金が黙っているはずもないのに。
「金の事は心配しなくてよい。
妻の疑いが晴れるまで300万出す」
安心はしたがそこまでしてセックスがしたい意図があたしには分からない
結局男にとって女は体しかないって事だ
「承知いたしました」