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えっちなたいいくのじかん

第2章 「おんなのこ といれ せんそう」

サオリは泣いているアイを包みこむように抱きしめて、慰めているところだった。一撃ひっぱたいただけで、タヌマに勝利を収めたと思っているらしい。

タヌマは考えた。あの背中をこちらに向けているサオリに、一番ダメージを与えられるのはどんな攻撃だろうか、と。

そしてひらめいた。背後、ということは向こうは俺の動きを見ることが出来ない。俺の動きが予測できなければこそ、決定的に敵を動揺させる大技が発動できる!

タヌマはちょっと涙でぬれた目をこすってから、いたずらっぽい光を瞳に取り戻し、音を殺してサオリの背後に忍び寄った。

サオリはアイからもらい泣きしてて、ぜんぜんタヌマに気づいていない。周りの女子も、他の血気盛んな幾人かの男子と争ったり、泣いたり、先生を呼びに行ったりで、タヌマを見てない。タヌマチャンスだ。

タヌマ、躊躇しなかった。タヌマ、サオリの体育着のショートパンツの、両腰骨にかかるゴムのところに素早く指を差し込むと、ズバッ、と効果音がしそうな勢いでそれをずり下げた!

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