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えっちなたいいくのじかん

第1章 プロローグ

政治家の名前はな、ここじゃ大人の事情で(俺はまだ子供だが、色々難しいこと知ってんのよね)明かせないけどな、まあ一応説明しやすいようにな、仮名としてササキとでも呼んでおこうかね。


ササキはさあ、そりゃもう有能でさ、運動も出来て勉強も出来る。性格もいいし、何より世のため人のために働くっていう立派な志を持った子供だったのよ。

そりゃ学校じゃモテたね。そりゃもう。モテた。

でもだよ、でも。モテたことと、実際幸せな生活を送れたかってのは別問題だろ?な。ササキはそんなに女の子との関係においては幸せになれなかった。

ササキは、マジメだったから将来政治家になって国を担うための勉強を惜しまなかった。恋愛ごとなんてやってる暇はなかったんだ。

少なくともササキ本人は子供の頃女の子への欲望は断ち切っていた。そして、いつか世の中を改善することが出来たら、そのとき初めて美人な嫁さんをもらってやろうなんて漠然と考えてた。

そんで、ササキは順調に好成績で出世し、いい高校、いい大学、いい企業に所属して、社会を学んだ後、晴れて国政に進出したのだ。

ここまでは良かった。ササキの思惑通り進んだ。でも1つササキには思いがけない事があった。

それは世の中を改善するには時間があまりにも多く必要だと言うことだ。

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