えっちなたいいくのじかん
第7章 3じかんめ「どっじぼーる」
タヌマと授業前に決めた計画は、単純で簡単なモノだ。毎回持久走の授業の次の週は、ドッジボールやサッカーなど球技をやる可能性が高い。だから今回の授業がドッジボールになったのは計画通りだ。で、球技といったら勿論おとこのことおんなのこじゃ結構な技術、体力の差がつく。おとこ断然有利だ。となれば後はやることぁ決まっている。徹底的におんなのこをぶちのめし、ノックアウトさせてやる。そんでもって弱ったおんなのこは、授業後の俺達のえっちな企みに抵抗できまい、ってわけだ。相変わらず俺は賢いぜ。タヌマ、しっかりサポートしろよ。
ウシジマが準備しろ、という前にテンションだだ上がりの野郎どもがボールを用意し、適当にチーム分けを始める。こういうときに運動が得意な野郎ってのは身勝手この上ない。自分のチームが有利になるように、強い人間を自分のほうへ、弱い人間を相手のほうへ振り分けて、ただゲームを簡単におもしろくしようとしやがる。俺はこんなの許せないね。どうも様子を見てると、俺とタヌマは弱いほうのチームに押し込まれた。そんでもって好都合にも、運動神経のいいリホちゃんは強いほうのチームに所属するらしい。まあ、いいか。結構、結構。
声のでかい野郎どもによる勝手なチーム分けが終わると、早速開始の整列、ウシジマの一言二言注意事項、ホイッスル、ジャンプボールのプロセスがスムーズに進行してゲーム開始となった。
さっそくお強い敵チームのリーダー格、リュウノスケがジャンプボールを拾って、意地悪い笑みを浮かべながら残酷な速球をぶん投げる。