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えっちなたいいくのじかん

第1章 プロローグ

ササキはやがて、逮捕された。

そりゃ来る日も来る日も、急に議員生活を引退して銭湯に篭ってりゃ、怪しまれるわな。

私服警官(銭湯なので全裸か。私服警官じゃなくて全裸警官だな)のファミリー銭湯潜入捜査は成功を収め、あの有名政治家ササキの逮捕に至った。

週刊誌はササキの堕落を騒ぎ立て、新聞はササキの趣味をことごとく否定し、テレビじゃササキの名誉を汚すことに美人局アナが全力を傾けていた。

ああ!本当に、真実に、世の中のために人生を奉げたササキへのこの仕打ち!世の中の人間の大半は鬼だ!同情心のない妖怪だ!いったいササキのなにが悪かったってんだ!ササキのささやかな幸福さえも世の中は許さないのか!

ササキはな、小さな女の子の裸をな、じぃーっと横目で眺めるだけだったのよ。そう、決して女の子に近づいて怖がらせたり、あまつさえ、体に触ってみたり、なんてことは一度もなかった。ササキは女の子みんな大好きだから、女の子の心の傷になるようなことは何一つしなかった!

ササキは世の中の人を愛した!
ササキは小さな女の子たちを愛した!
諸君ら世の中の者ども!貴様らはササキのことを愛してやったか!

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