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第2章 三年前




もともと冷えていないタオルが人肌位の温かさになっていた。



「民江さんっ!
民江さんっ!」



台所に行ったきり戻ってこない。



「もう、何してんのよ。」



本当に使えない。


そう思いながら台所に行き冷蔵庫のなかのタオルを取ると氷の上に直に置いたせいか少し凍りかけていたので、濡らしてタオルを絞ろうとしたら



ツー…



チリ紙にくるまれて殺したはずのカタツムリが私の足元の近くを横切った。




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