テキストサイズ

第4章 二ヶ月前




「えぇ、
でも最後は良い思い出では無いんです。」


「え?」



ボソッと
小声で呟いたので、私にはよく聞こえなかった。



「何でもないですよ。」


愛想笑いをして、
民江は時計の扉をゆっくりと閉めて向こうへ行った。



民江の後ろ姿がとても淋しそうに見えた。



時計は止まったままだった。





ストーリーメニュー

TOPTOPへ