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第4章 二ヶ月前




私は持っていたアルバムを着ていたガウンの中に隠した。


アルバムの大きさはB5なので隠すのに苦労しなかった。
しかも民江の視線は時計に集中している。


民江は名残惜しそうにゆっくり時計から 手を離しては



「この時計、
何処か懐かしくて……私が小さいときに見た時計に似ているんです。」



まるで、この時計を初恋の人でも見る様な眼差しで言う。


「そうなの……
その時計が忘れられないのね。」


私が置かれている状況が分かってないせいか、時計を見て思い出にひたっているなんて幸せな人だわと思った。



そんな私の思いとは別に民江はひどく淋しそうな顔をした。


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