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第5章 二週間前




私はこんなにも彼女の身の回りを見て、"百合子様"と言ってあげているのに、貴女は私を見ようとしないのね。


でも、しょうがないから、あの時間までこのままの態度でいるわ。


あの日、あの時間になれば、嫌でも気が付くわ。



彼女には、とても辛いことかもしれないけれど、一瞬だけよ。



私だって辛かったのよ。



時計が壊れたように私も壊れたのよ。




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