
私
第5章 二週間前
受け取って良いか迷っていたら、宮本が出ては誰かと話していた。
話し終わると私がじっと見ていたせいか、
「パーティー前ですからね、本日電話を設置して頂いたんですよ。驚かせてしまいましたね……」
「では、お父様とお話が出来るのね!」
「そうですね、
でも、旦那様はとても仕事でお忙しいので、こちらからの電話は避けましょう。」
「少しぐらい話したって良いじゃない。」
話したいこと、聞きたいことが沢山あるのに……
私は寂しくて意地になって電話番号を知りたい。
「旦那様のお仕事が上手くいかなくなっても良いんですか?」
私の思いを打ち消すかのように、少し強い口調で言われてしまった。
ごもっともなので、私は黙って夕食の用意がされている台所へ行った。
