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第6章 一週間前




民江が戻って来る前に全てを見なくては。


私は急いで、机の中や箪笥の扉を開けては隅々まで丹念に見た。



が、今のところ何も見つからない。
ただの他人のそら似かもしれない。
でも、もしかしたら……



スー……。


最後の望みをかけて
箪笥の引き出しを開けた途端。


和紙に包まれた真っ青で金の柄の入った美しい着物があった。



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