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第8章 午前7時





天気は昨日より激しさを増し、
雷がこの世に恨みがあるかの如く、天と地が一緒になったかのように割れるような地響きがなり、窓の外は横なぶりの雨が降り注いでは何かを訴えるように窓を 激しく叩きつけていた。



「今日は大丈夫かしら?」


百合子様が不安気に私に話しかけてきた。


「どうですかね……
皆様、百合子様にお会いするのが、楽しみですが、この荒れた天気では……」



私は心にも無いことを言いながら、朝食を出す。



サラダとスープとパン、紅茶を置いた。

「民江さん、
今日の朝食はかなり質素ね。」


「ええ、
パーティーで食事はボリュームあるのにしてありますので……あいにく、お断りの連絡は全く来てないですし。」


「そうね。
折角、お直ししたドレスがきつくなるのも嫌だわ。」


これから起きることに疑いも無く、楽しげに朝食を口にした。




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