
私
第8章 午前7時
会場の外から
演奏が聴こえてきた。
現場はとても香りが良く、相変わらずジャズバンドや華やかな人々がダンスをし、バーカウンターにはマスターがいた。
あれ?
パーティー前よね?
でも、
私が行くといつもこんな感じだわ。
私の服装も真っ赤なドレスに変わっていた。
バーカウンターへ行くと、もう常連と言わんばかり、席に着くなりシャンパンのロゼが置かれた。
「マスター、
パーティーはまだだけど、皆様どうしたの?」
周囲のにぎやかな雰囲気が一瞬、止まったような気がした。
「パーティーはもう始まってますよ。」
マスターが笑顔で答えた途端、会場は華やかで賑わった雰囲気に戻った。
