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第10章 午後12時




こんな天気と裏腹に百合子様はやる気満々で、はしゃいでいる姿が不気味に感じるぐらい元気だった。


今までの病気が嘘のように……



「民江さん、
今日は凄い雨だけど、会場は華やかだから盛り上がるわね。外と室内の環境が違い過ぎて、いっそう華やかさが際立つわ。にしても、無事にこちらまでいらっしゃると良いけど。」


「連絡が無いということは、きっと大丈夫ですよ。何かあれば、直ぐに連絡ありますから。」


「お父様、
早く着くといいけど……」


「どうですかね……
でも、百合子様に一番にお会いしたいと思うので、遅くても必ずいらっしゃっいますよ。」


「そうね!
私のお父様ですもの。」


蔓延の笑みで私の顔を見ながら、昼食を食べ始めた。

私は、なんとも言えない空気に包まれていた。



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