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堕落少女。

第1章 少女、売られる。

心のこもっていない謝罪ほど腹が立つものはない。

馬車が走り出すときに、わたしは涙を堪えながら窓を開けて大きな声で叫んだ。


「お父さん、お母さんさようなら。わたしを売ったお金でどうかお幸せに。」



堪えた涙は悲しい涙では無く、悔しい涙だった。

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