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青の水

第5章 香水。

客室のベットに荷物を放り投げ、
見えない尻尾を振りながら
ダイニングにそそくさと向かう。

「ビーフシチュー・・・」
「漣の一番好きな奴だよね。」

けらけらと可笑しそうに笑う声に
目もくれず、
席につくのが早かったのか、
スプーンを手に取るのが早かったのか、
いただきますが早かったのか、
そんな勢いで食べ始めた。

「焦るなよ。」
「うん。美味しい。」
「・・・。」

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