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青の水

第7章 土曜日の朝。

「漣。何で逃げるの?」
そう言いつつも足取りは速めない。

「逃げてない。うるさいな。」
気にかけてくれて嬉しい。
そう思う自分が腹立たしい。

どっちが本音?

「・・・漣。」
伸びてきた腕が私の腕を強く握る。

「痛っ」
「漣、何考えてるの?」
声が、怒ってる。

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