テキストサイズ

寝取られ漂流記

第8章 17歳夏

「お疲れ様でした」
「お疲れ様」


結局、時間いっぱいまで働きながらあたしの頭は晃佑でいっぱいだった。


裏で着替えるとあたしは勝手口から店を出た。


すぐに携帯を取り出して晃佑に連絡しなきゃと思ってたら誰かに携帯を取り上げられた。


「俺以外の男にでも連絡する気?」


顔を上げると冗談めいた表情の晃佑は、
携帯を閉じてあたしに返してきた。


「居たの?気づかなかった」
「それ酷くない?暑い中、待ってたんだけど」
「ごめん」


だって頭の中は晃佑に連絡する事でいっぱいだったんだもん。


「それじゃ、行こうか」


晃佑はあたしに手を伸ばす。
あたしがその手を握るとゆっくりと歩き出した。


晃佑の事だから聞いてもどこに行くかなんて教えてくれないんだろうなぁ。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ