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寝取られ漂流記

第8章 17歳夏

「茜、そろそろ、出ようか」


必死に我慢しているとパッと晃佑の手から力が抜ける。


あたしは思わず腰を振りたくなったけど、堪えてゆっくりと引き抜いた。


こんな場所でしたら、あたしも晃佑もタダじゃ済まない。
特に晃佑にはもうすぐ受験が控えてる。


あたしの我儘で晃佑の事を邪魔するのは嫌だ。


「行くよ」


服を整える間もなく、晃佑に手を引かれて映画館を出る。
空がオレンジ色に染まり、来る時は少なかった人通りも徐々に増えている。


「こっち!!」


晃佑はあたしの有無など気にせずに、腕を引っ張って走った。


あたしはされるがままに晃佑の後に続いた。

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