テキストサイズ

寝取られ漂流記

第13章 18歳秋

彰人の事を好きになれたらどれだけ楽だろう。


でもそれは出来ない。
今まで散々利用するような事してきたけど、
彰人の事は本気じゃなかった。


それを今更好きになんて、
なっていいわけがない。


「ごめん」


あたしは俯いて短く呟いた。


それがあたしに出来る精一杯だった。


「はは、フラレちゃった」


彰人はまるで自分を蔑むように笑う。


「俺まだ諦めないから。茜もここに来てよね。いつでも待ってるから」


なんでそんな事言ってくれるんだろう。


優しい。
ほんとに優しい。


あたしは無意識のうちに彰人に抱きついていた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ