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寝取られ漂流記

第15章 19歳春

「茜ちゃんさ、満足出来てないでしょ?」


そんな事を言われたのは、
あたしもシャワーを浴びて、
二人でベッドに座っている時だった。


まさかバレてるとは思わなくて、
あたしは少しドキっとした。


「そんな事」
「いいの、いいの。気ぃ使わなくて。俺下手なの分かってるから」


自虐的に笑うのを見て、
ならなんで、と頭に過ぎった。


「君なら、やっていけそうだ」
「どういう事?」
「明日ここに行ってごらん?多分、楽しめるから」


と言って渡されたのは、名刺のようなサイズの紙だった。
「旅行サークル」と表に書かれたのを読んで、あたしは顔を上げる。


「それってどういう」
「行けば分かるよ」


その人は笑ってベッドから立ち上がった。

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