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寝取られ漂流記

第15章 19歳春

次の日、


あたしは昨日もらった紙を頼りに、
大学構内にある、一室に向かった。


変な含みを持った言い方が気になったから。
もちろん、普通の所なら入るつもりはない。


紙にあった一室の前に行くと、
紙と同じように入口には「旅行サークル」と書かれていた。


「あのぉ」


あたしは遠慮がちにその部屋のドアを開いた。
中は十人くらいはいそうな感じで、
その視線が全てあたしの方を向いていた。


「もしかして茜ちゃん?」


入口一番近くのソファに座っていた男の人が立ち上がって、
あたしに近付きつつ尋ねてくる。


「そうです」
「話は聞いてるよ。さ、入って、入って」


あたしはその人に誘導されるがままに部屋の中に入った。

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