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寝取られ漂流記

第17章 19歳秋

お兄さんが車を走らせ始めると、
由美さんが色々な事を聞き始めた。


お兄さんの名前は大輔って言うらしい。
近くの会社で働くサラリーマンで、
それなりには遊んでるみたい。


最初こそ由美さんのノリに気後れしてたみたいだけど、
車を走らせていくうちに慣れてきたのか、
あたしにも気さくに話しかけてきた。


「じゃあ二人共彼氏いないんだ?」
「そーなの。大輔さんは?」


由美さんの質問は巧みに早紀さんとの関係を探っている。
他愛もない質問の中に織り交ぜた聞き方は、
まったく不自然に思わないと思う。


「…………今はいないよ」


大輔さんは少し間を空けて答えた。
今の間は多分嘘を付く間。
本当の事を言うべきかどうかってのを考えた間のように感じた。


やっぱり早紀さんと付き合ってるのかな。

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