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寝取られ漂流記

第17章 19歳秋

どこに行きたいかって聞かれて、
由美さんは「学生じゃいけない所がいい」なんて答えた。
そしたら大輔さんは、「じゃあレストランでも行こうか」って言った。


そう言って車が止まったのは、
けっこう高そうなホテルの地下駐車場だった。
由美さんはわざときゃっきゃと声を上げて、
大輔さんを喜ばす。
あたしも同じようにした。


あたし達の恰好はフランクな物だったけど、
それでも不自然じゃない所を選んでくれたみたいで、
周りを見ても浮いてる感じはない。


大輔さんの話相手は由美さんに任せて、
あたしは普段取れない食事を楽しんだ。
もちろん最低限、話に相槌を打ったりはするけど。


食事が終わりに近付くと、
大輔さんが少しそわそわしだした。


多分、相手が一人だったらこのままホテルの部屋に誘うんだろう。
でもあたし達は二人いるから、
どうするべきか迷ってる。
そんな感じだった。


由美さんはそれを感じ取ったみたいで、
あたし達三人にだけ聞こえる声で言った。


「どっちも食べていいよ」

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