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寝取られ漂流記

第19章 20歳春

「そういえば俺からも一つ聞いて良い?」
「何?」


彰人の質問にあたしは首を傾げる。
その距離が近くてなんかドキドキする。


「さっきの男が今の茜の男?」
「え?」
「駅で別れた車の」


大輔の事を言ってるんだよね。
あれ、みてたんだ。
って事は駅からずっと後ろから歩いて来てたって事?


「あれは、そういうのとは少し違うかな」


一応大輔とはそういう話はしてない。
もしかしたら大輔は何かを思ってるかも知れないけど、
あたしには何の感情もない。


「なーんだ。残念」
「残念なの?」
「だってもし茜の彼氏なら俺が奪ったって事になるでしょ?その方が燃える」
「なにそれ」


彰人の発想はやっぱりあたしが教え込んだ彰人そのもので、
あたしは思わず吹きだして笑ってしまった。

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