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寝取られ漂流記

第20章 20歳夏

昼過ぎになって二人で昼食を食べた。
色々な話を聞くうちに彰人がどうして絵里さんに手を出したのか分かった気がした。
昔からの憧れ。
そんな物があったんだと思う。


「そういえば絵里さんて旦那さんは?男物が色々あるみたいですけど」


ソファーに移動したあたしは隣に座る絵里さんに聞く。
部屋を軽く見渡すだけでここが女の一人暮らしの部屋ではないと分かる。


「別居中なの」


サラッという絵里さんだけど、
あたしの頭の中で何かが閃く。


「もしかしてそれって」
「彰人君の事は関係ないわ」


あたしの言葉を先読みしたように言う絵里さん。
これくらいの思考が簡単に読まれてしまうのは、
やっぱり歳の差のせいだろうか。
あたしはジッと絵里さんを見つめる。


「きっかけにはなったけど、元々合わなかったのよ。色々とね」


ため息混じりに答える絵里さん。
この人、隠し事ができないタイプの人なんだろう。

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