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寝取られ漂流記

第20章 20歳夏

「夫は前の職場が一緒でね。彰人君のお母さんの同僚だった。それで怒らせちゃったのよ」


なんか複雑な関係だったんだなぁ。
彰人を受け入れたのにはそういう所も関係したの知れない。


「旦那さんと合わなかったのって、セックスもですか?」
「相性は悪くなかったわ。ただ夫は淡泊だったのね。あまり私の相手をしてくれなかったわ」


あたしはずばり聞いてみる。
絵里さんはもう何も隠す気がないようで、サラッと答えた。


「それで淋しかったんですね」
「そうね。彰人君が迫って来た時、拒絶出来なかったのもそれが原因かも知れないわ」


絵里さんの声質に微妙に艶やかな物が混じる。


「彰人とのはどうでした?」
「え?」


流石に驚いたような表情を見せる絵里さん。
目を丸くしてあたしの方を見る。


「彰人との、どんな感じだったんです?気持ち良かったですか?」
「え……ええ。良かったわ」


絵里さんの声が小さくなる。
やっぱりそうだ。
この人はまだ彰人を求めてる。


あたしはちょっとした悪戯を思いついた。

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