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寝取られ漂流記

第21章 20歳秋

「彼氏、戻って来ないねぇ」


男の言葉で現実に返る。
確かにおかしい。
ステージはもう終わってる。
それなのに戻って来ないって、
他にいい女でも見つけたんだろうか。


携帯は二人共ロッカーの中だし、
連絡の取りようもない。
ホールではミキさんのステージにあてられたように、
至る所で激しいエッチが行われてる。


「もしかして、ミキが連れてったの君の彼氏だったりして」
「あ、そうかも」


彰人なら誘われれば迷わず付いて行くだろう。
特に最近はあたしの方から他の女とさせてたし。


「そこ、普通は否定するとこじゃね?」


男はそんな風に言って笑ってたけど、
あたしはこれっぽっちも否定する気はなかった。
だってそんな風に彰人をしたのはあたしだから。


「じゃあ、寂しい者同士シちゃう?」


男の問いは、まるでダンスにでも誘うように自然な物。
でもそれはつまり俺とヤろうって言ってる。







男って何でいつもこうなんだろう。

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