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寝取られ漂流記

第22章 20歳冬

車はしばらく走った後に止まった。


「アイマスクはそのままね」


晃佑にそう言われて、あたしはそのまま大人しくしている。
晃佑に先導されて車を降りると、
そのまま歩かされる。


周りから見たら凄い変な人だよね、これ。
でも晃佑の機嫌を損ねるような事はしたくないし。


そんな事を考えながら恐る恐る足を進める。
晃佑の先導が上手いのか、周りに何もないのか、
何かにぶつかるような事もないまま歩いていると、
足を止めるように言われ従う。


身体が浮くような感覚は多分エレベーターに乗ったんだと思う。
隙間もないアイマスクはそこがどこなのか教えてくれない。


「ちょっとストップ」


晃佑にそう言われると、
今まであたしを支えるようにしてくれてた晃佑の手が離れる。
なんか凄く怖い。


「晃佑?」
「いいよ。そのまま前へ」


頷いてから再び足を進める。
晃佑の事は信じてるけど、段々と怖くなってきた。

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