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寝取られ漂流記

第6章 16歳冬その2

「で、茜ちゃんからも返事聞いていい?



そんなあたしに先輩は笑いながら聞いてくる。


「分かってますよね?」
「うん。でも言わせたい」
「変態」
「知ってる」


先輩は笑顔のままあたしの頭を撫でる。
頭を撫でられるの久し振りな気がする。


「先輩、あたしを雅章から寝取って下さい」


あたしは先輩に合わせるようにそんな風に言ってみる。
でも先輩はあたしの頭に手を置いたまま動こうとしない。


「先輩?」
「その先輩っての止めなよ。晃佑でいいから。ってか晃佑って呼ばなきゃ寝取ってやんない」


まるで子供みたいに言う先輩。あたしはまた吹き出して笑った。


こんなに笑ったの何時振りだろう。


覚えてないや。

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