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?…好き…?

第2章 kiss…

翌日、彼女の係の仕事をした。
行事の準備だ。
頼まれた事にプラスして気付いた事も全部やっておいた。
やっておいた内容をメールした。
ありがとう。音符にハートも付いた返信だった。
行事当日を迎えた。
当日は彼女も出勤出来た。
1日がかりの行事を無事終えた。
「肝心な時に休んでしまってすいませんでした。皆さんありがとうございました。」
俺にはこう言った。
「ありがとネ、アナタのお陰よ。」
その日、家の都合で俺は車が無かった。
「今日のお礼に送ってあげるっ」
「いいのか?」
「うんっ」
彼女の車に乗り込んで帰る…
この前の話は出なかった。
それでいい…
そう思った…
至って普通の友達の会話。
これでいいんだ…
これで…
えっ!?
彼女はウチへ帰るハズの交差点を曲がらずに横断した。
「どうやって帰るつもりだよっ!?」
「ドライブしよっ」
「はぁ!?だってアンタ子供の迎えとか夕飯のしたくは?」
「今日はばあちゃん来てるから大丈夫~っ」
「ったく~…好きにしろっ」
「何処行く~?」
「運転手は君でしょ…」
「どうしよっか~?右がいい?左がいい?」
「アホかっ、飯喰いにでも行くか?それともなんか遊ぶ?」
彼女の地元はこの辺らしい。
昔ここへよく来た、などと話しながら、彼女は車を走らせた。
「トイレと一服しよっ」
「へい、へい…」
コンビニに入った。
交代でトイレを済ます。
煙草を吸ってから、車に乗り込む。
「コレは私が食べるから、コレとコレ食べてっ」
彼女はいつの間にかお握りやパンを買っていたのだった。
「いただきます、ってか飯喰っちゃってどうすんだこれから?」
車は動き出す。
「どうしたいぃ~」

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