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?…好き…?

第2章 kiss…

ふと、体勢を変えたとき自分の体臭に気付いた。
「俺っ、足、臭あぁっ!」
行事でいつも以上に汗をかいていた。
「シャワー浴びれば?お湯も溜めてあるよ」
失言だった!?
シャワー浴びれる所なこと忘れていた…
ってかいつの間に…?
やっぱりその気なの…?
でも実際、彼女の隣で、自分がこのニオイなのは、嫌だった。
「そう…だよね…洗ってくる…」
シャワーの湯が流れる音を聞きながら想いを巡らせる…
俺は…どうしたいんだ…?
そして…彼女は…どうしたいの…?
正直…抱きたい…
とは思う…
でも…なんで…?
快楽の為…?
それなら、寧ろ気楽だ…
やっちまえばいい…
誰にもバレる心配なんかない。
お互い家庭も子供もある。
日頃の俺達を見てたって想像つく奴なんかいない。
でも…
違う…
問題はそこじゃない…
俺は…彼女…を?
妻のことは…?
くそッ…どんどん…分かんなくなってきた…
フッと明かりが落ちる。
「へ!?」
ガチャリッ、背後でドアが開いた…
「ええぇッ!?」
そこには…
薄暗く、ハッキリとは見えなかったが、一糸纏わぬ彼女がいた…
「マジか!?」
「だから言ってるじゃない、何とも思わないって…」
「いや!?それ!?何とも思わなさ過ぎ!?」
落ち着こうにも落ち着かなかった。
ごく自然を装おって浴槽に入った。
彼女がシャワーを浴び出す…
見てはいけないような気がしながらも…
やっぱり…
見てしまった…
不覚にも…
…綺…麗…
そう…思って…しまった…
彼女は…
俺に背を向ける様に、浴槽に入って来た…
「どんだけ、何とも思ってくんないんだよ…」
「何でだろ?別に、アナタだからって訳じゃなく、平気なのよね」
「こっちを何とも思わないにしたって、少しは恥じらえよ、遊び人っ」
やっぱり…慣れてるのかな…この人…
ただ…遊びたいだけなの…?
だったら…何で…俺なんか…?
世の中…もっと遊ぶに適したイケメンとかいるじゃんか…

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