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?…好き…?

第38章 迷宮…

……………
ずっと…
ずっと同じ事の繰り返し…
グルグル、グルグルと、頭の中を駆け巡る…
俺は…
どうしたいんだ…?
何を…
望んでいるんだ…?
俺は…
やっぱり…
彼女…を…?…
一度入ったが最期、脱け出す事は不可能な…
心の中の迷宮…
永遠に逃れられない…
メビウスの輪…
……………
ダメだっ…!…
何でなのかなんて、分からないっ…
分からないけどっ…
彼女にっ…
触れたいっ…
彼女をっ…
抱きしめたいっ…
……………
彼女の病気はっ…?
彼女の身体はっ…?
彼女の気持ちはっ…?
ダメならダメとハッキリ言ってくれ…
どう云う答えが来たって知るもんかっ…
……………
もう…
何も語らない彼女に…
語らせる以外…
方法が…
思い浮かばなかった…
もう彼女と、何も出来ないなら、それはそれで仕方がない。
ただ、彼女の気持ちや身体を気遣って、探りを入れる様な接し方をするのは、もう御免だ。
何より…
彼女が嫌がる様な事を、しているのだとしたら…
それが、嫌だった…
やっぱり…
俺…は…
…?…
彼…女を…
…?…
……………
暫く経ったある日、仕事から上がる時間が、彼女と同じ位になった。
彼女は、今までと同じく、平然とした顔で、俺の車に乗り込んで来た…
「おじゃまぁ~」
考え込んでいるのは、俺だ…
彼女が平然としているのは、当たり前か…
「煙草吸ってもいいのぉ~?」
「ダメなら乗せねぇし、初めからそのつもりで乗ってきてんだろ?ワザワザ訊くなよ…」
灰皿を渡した。
「ありがとぉ」
「今日は、何本位吸うつもりだい?」
時間が取れるか、探りを入れた…
近頃、彼女に対して、こんな行動ばかりだ…
そう云えば、最近の彼女は、また髪を結い、眼鏡を掛けている事がある。

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