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?…好き…?

第8章 見舞い…

「そういえばね、手術の日ね、お母さんが、病院から家族への手術の説明を、聞きに来たの、そしたらお腹空いたって言うから、アナタの作ってくれたケーキ、職場の男の人が作ったんだよ、って出してあげたら、美味しいね、上手だね、ってパクパク食べちゃってさ、私が手術で、何も食べられないっていうのにさ(笑)私の大事なケーキ、どんだけ食べちゃうのっ!って思っちゃった(笑)」
「アハハッ、喜んでいただけて光栄ですっ」
彼女の夕食が配膳される。
「食べ終わるの待っててね」
何と言うか、特別上品なワケではないのだが、きちんと食べる彼女の食事姿を、ついつい、じっと見てしまう…
彼女の夕飯が済み、喫煙所へ行った。
一服して、喫煙所を出て、病室のある階へ戻る。
「もう、いい時間だね」
俺が言うと
「病室じゃなくて、ロビーなら平気よぉ」
と彼女が言った。
家族と数時間しか過ごしていないのに、俺と会って、多分もう一時間半くらいは経っている。
やっぱりヤツのことが理解出来ない…
それに…
彼女は…?
そんなに…
俺と…
居たいの…?
ロビーでお喋りをする。
だが、面会時間が過ぎているのが、やはり気になった。
「俺の車行く?」
「あ、もしかして、チュー?」
「そういうワケでもないけどさ」
「今日はやめとくわ」
「あ、そう」
ホントに、そういうつもりでもなかったのだが、昨晩のメールのやり取りの割りには、冷めてるな、と思った…
「ねぇ、私の退院する日って仕事?」
「えっと、夜勤明けだけど?なんで?」
「…ん…デート…しよっか?」
「え?マジで?迎えとかないの?」
「うん、タクシー券あるから、自分で帰るの」
「そうなんだ、俺は構わないけど、やっと退院するのに、大丈夫なの?」
「うん、大丈夫よ、じゃ、デートしましょ、でも…夜勤明けじゃ、又立○ないかしら…(笑)」
「ばかっ変なこと言ってんじゃねっ(笑)」
ポカリと軽く彼女の頭をはたいた。
立○ないかしら…って…
そっち…?
えっ○…するつもりなのか…?
マジで…?
冗談だよなぁ…
「今、言った通り、明後日は夜勤だけど、明日はどうする?来てほしい?」
「うん…なんでも打ち明けられるアナタに…来てほしくない訳ないじゃない…」
彼女は、とても小さくつぶやいた…
初めてホ○ルに行った時に、好きよ…と言ったのと似ていた…

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